10月28日に開催。13人も参加。嬉しい悲鳴でした。司書の重村さんはこの日のために一葉関係の本7冊読破。
冒頭話したのは、「一葉といえば貧しく苦労ばかりの人生と思われがちだけれど、生い立ちは違うし、そこで培われた生き方が貫かれている」と強調しました。
祖父は百姓総代として江戸に出て、老中に直訴した正義感の強い男。父は幕府が西洋の書物を調べるために作った、今でいう外務省情報局のようなところでも働いた、開明的な人物。
学問を大切にした父やその家庭環境で、4歳で小学校へ入学、冒険ものが好きだつた一葉は6歳で「里見八犬伝」を3日で読んだというのですからビックリ。
父親の死後、戸主となり、家族を養うため物書きをめざすものの、彼女の書き方は当時の風潮には合わず苦労続きだつたものの、さまざまなやり方で乗り越えていく姿は痛快そのもの。
お金持ちからの借金は当然のような感覚?痛快なり。女性には仕事がなかつた時代。著作の多さは目を見張るものあり。なぜそんなに書けたのか、分かりました。一葉の家にはいつもたくさんの学生らが議論に集まっていて家計が苦しいのに食事などもてなしていた一葉。
なぜふるまいなんかと疑問だつたのですが、彼らの話からもいろんな情報を得ていたらしいのです。のしかかる壁を独自に切り開いていたんですね。
その生き方に参加者も大いに共感。やはりすごい人なのですね。
次回は2024年1月27日。百人一首の中の女性たちを取り上げます。