好奇心のまま~瀬谷道子が見つけたこと

インタビューしたり取材して、はっとしたことを紹介。いいこと、楽しいことはまだまだこんなにあるよ

「私の新しいアルバム」づくり

私の主宰する雑誌への投稿から紹介します。この状況下、どんな日々を送っていますか、こんなアイデアがあるんですね。

A子さんはコロナ禍で時間ができたので断捨離を進めるいいチャンスととらえ、のんびりと始めています。

 

いろいろ引き出しを整理していて出てきた写真を見ていて、「あるもの」を作ることを思いつきました。「それは私にとっては大きなプレゼントになるはず」と。

「あるもの」とは10年後20年後に、もしかしたら役に立つかもしれない「私の新しいアルバム」でした。

 

いつか自分が介護される身になった時、サポートしてくれる周りに人に、「この目の前にいるしわくちゃの女の人は、こんな人なんだよ」と、接するツールになるようなアルバムのことです。

 

去年介護施設の見学に行った時にもそういうものを作っておいたらいいなあと思ったのですがそのままになっていたので、そうだこれを作ろうと決意した次第。時間はありあまるほどあるのですから。

 

実は家族のアルバムは当の昔に整理が済んでいました。でもその他の写真はアルバムにすることもなく、スマホに入れたまま。きっとどうしようもなくそのままにしてあったのでしょう。

 

A子さんは自分を表すものは、形ある作品があるわけでもないので、人との関わりの中にあるのかもしれないと思いました。「人が好きで好奇心旺盛で、お節介な人だったんだね」と周囲の人に知ってもらい、「そんな人」として接してもらうことができたらいいなあと。

 

写真を見ていると自分が実にたくさんのコミュニティに属していることが分かります。人との関わりの中でこんなに豊かな時間を過ごすことができていたのかと改めてありがたく思ったA子さん。それは家族がほとんど知らない時間でした。

 

今は近所にあるコミュニティ・スペースに関わり、そこでも新しい仲間ができ、今は大切な居場所となっています。

 

コミュニティ・スペースでは認知症カフェを開いているのですが、それは両親の介護経験から、そういうものがあればいいなと実感して実践したものでした。アルバムはきっと役立ちそうで、認知症になったらアルバムは「回想法」の材料として使えるかもしれませんね。

とりあえず写真をコミュニティごとにまとめ、メモを付けていきました。

 

コロナ禍が少しは収まり、自由に買い物に行けるようになったら、どんなアルバムにまとめるか、それを探すのが今からの楽しみ、新しいアンテナがたちました。どんどん楽しみが増えていくようです。