好奇心のまま~瀬谷道子が見つけたこと

インタビューしたり取材して、はっとしたことを紹介。いいこと、楽しいことはまだまだこんなにあるよ

「われは誇り高くして 借り物を身につけず」とは

先日開いた「女性作家で楽しむ読書室」は海外文学を日本に紹介した作家を取り上げました。「クマのぷーさん」の石井桃子、「赤毛のアン」の村岡花子、「小公子」の若松賤子ですが、どの作家も女性が一人の人として認められていない時代にあり、もがきつつも女性の地位向上のために働いていたことに胸をつかれました。

若松賤子が25歳で結婚したとき夫に送った詩です。堪能ください。

「われら結婚せりとひとは云う/また君はわれを得たりと思う/然らばこの白きベールをとりて/とくとわれを見たまえ(略)昨日君が得られしものは/今日は君のものならず/過去はわれのものならず/われは誇り高くして 借り物を身につけず/君は新たに高くなり給いてよ/若しわれ 明日きみを愛さんがためには(略)

結婚したからといって私は夫に所有されない。私は私のもの。あなたが成長をやめたら、あなたを置き去りにして飛んでいってしまうからーと。

なかなか言えませんね。