2月2日、テレビ朝日に、若手女性ジャーナリストたちの話を聞きに行く。ニュースキャスターとして活躍していた久和ひとみさんと筑紫哲也さんの遺志をついで立ち上げた「久和ひとみ・筑紫哲也スカラシップ」に選考され、仕事を中断して留学したという女性たち。独身あり、結婚して子どもありの人たち。さて、何を学んだのか、それが今生かされているのか、トーク。
そうそうたる大学出身者で、それじゃさもありなんとも思ったが、いやいや根性はすごい。そのひとり。アメリカの留学先の大学院では、早朝突然テーマを与えられ、その日にどこか知らない場所まで行き、それも片道1時間半はかかるらしい。目的の人を探し出し、取材してまとめるというとんでもないやり方があるらしい。助けはない。英語もよくわからない。どうしようと思ったとき思い浮かんだのが、日本の新聞記者時代の経験だったとか。
当時、記者になりたてで、着任した翌日に、「火事だ。取材してこい」とひとこと電話が入ったという。どこが火事ということも教えてはくれない。そのときは自分が住んでいる地域のこともよくわからなかったらしい。さて、どうしたか。まず駅に飛んで行く。通勤する一人ひとりに知らないか声をかける。うさん臭い顔をされてもめげない。次にとにかく高いところに上って煙が出ているところを探すなどなど。
取材させるのがねらいではなく、現場まで何分でこいつは行けるか、試されたのだという。
いざというとき、何ができるか。自分だったらできただろうか。