好奇心のまま~瀬谷道子が見つけたこと

インタビューしたり取材して、はっとしたことを紹介。いいこと、楽しいことはまだまだこんなにあるよ

オペラのイベント開く

自宅で開くスペース「すてーじ・刻」では六月一日、オペラミニコンサートを開き、至福のひとときを味わいました。ソリスト水野裕子さん(四二歳)。伴奏は若いギタリスト。

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たくさん集まりました
それまでオペラのチケットは高いし、何を言っているのか分からず、気取っていて敷居が高いと思い込んでいました。
今回水野さんの説明付きでヘンデルやサティ等の作曲家の作品、さらにスペイン民謡を披露してもらったところ、喜怒哀楽、三角関係等の愛憎他オペラのドラマ性の元となる人間の感情やその表現が今も昔も同じというか、むしろ下ネタっぽいのが多くて、「とても口に出せません」と言わしめたほど。なんだあ、敬遠していたのがバカみたい。
きっかけはフリースペースを持っている、私の主宰する雑誌の読者の紹介。互いに演奏家や芸術家等(いい人に限定!)紹介し合い、少しでも地域で文化を楽しめるよう、また演奏家等の応援にと取り組んでいるもの。
オペラの起源はギリシア悲劇。イタリアで起こったルネセンス時代に古代ギリシア演劇を復興する動きがあり、セリフを歌うように読み上げることが定着。当初は作曲家に多額の寄付ができる王侯貴族や教会のためのものでしたが、モーツァルトが現れた時代から
市民向けの劇場が増え、今に至るのだとか。
オペラはただ歌えばいいのではありません。演目は五百年前のものから何百とあり演出家のプラン、指揮者の音楽解釈をプラスして舞台芸術として作り上げるとか。言葉が違えば、まず語学を。でないと発音が違ってくるからです。曲ごとに文化や宗教に至るまでさまざまな勉強が必要で成熟するまでにすごい時間をかけていました。
裏話がたくさん聞けるのも、こういう場での特権。文化への意識がお粗末な日本では、今も公演のチケット売りが演じる人の前提。それも多くが女性に、でした。
ここで水野さんの口から出たのが、上野千鶴子さんの東大での祝辞「がんばっても報われない人がいる……」。
でも頑張り続けるのが女性。こんな小さなコンサートを大切にしてオペラの魅力を伝えているのですから。