好奇心のまま~瀬谷道子が見つけたこと

インタビューしたり取材して、はっとしたことを紹介。いいこと、楽しいことはまだまだこんなにあるよ

人生とつきあう方法のヒント

どうしたら共感が生まれるのでしょう。思いを伝えられずがっくりすることが多々ある今日。でも簡単なのです。相手はすでに知っているのだけれど、気付かないでいることを、何が変なのか分からないけれど、ナンカ変と感じていることを、言葉にすることなのです。

 私の主宰するエッセイ塾での話。何を書いたらいいか分かんないという熟年の女性たちにおすすめ。取り上げたのがルーニー著『人生とつきあう法』。こんなことってないですか。

「郵便物に過大な期待を抱いてはならない。電話のベルが鳴ってもそこに何か素晴らしいことを期待してはいけない」「あなたが選んで並んでいた列は多くの場合一番遅い列であることが後から分かる」「肉の料理について肉屋のアドバイスはきかない方がいい。それを知っていればシェフになっている」「何か忘れているんではなかろうかと思ったら、間違いない。必ず何か忘れている」「どんな理由でどこに行っても、先週そこにいればよかったのにということになる」「忍耐は美徳である。が、短気もまた美徳である」「自分が間違っている可能性はいつでもある」「自分が何か買う時は必ず売り手市場で、何か売ろうとすると必ず買手市場になっている」「少なくとも生きていくことにするなら、どんな問題に対しても答えがあるかのように振る舞うことだ。もっとも現実にはそんなものはない」「それほど多くの人が自分の人生を変えられるわけではない。多かれ少なかれ誰もが今の自分に縛られている。しかしそうでない振りをして前に進まなければならない」

 一番塾の生徒さんと話題になったのがレジの列。隣りの方が早そうと移動したら、レジのお姉さんがゆっくりモード。あれあれ私より後だった人が帰るではないか。あ~、負けたジャン。ん? 私ってどうして勝負しているんだろう。

 小難しい話をしないでも、分かっていることに気付かないでモヤモヤしている人に、そうなんだと気付かせてあげればいいのです。