好奇心のまま~瀬谷道子が見つけたこと

インタビューしたり取材して、はっとしたことを紹介。いいこと、楽しいことはまだまだこんなにあるよ

死に方のコツ?

いつから人は死を自然なこととし受け入れられなくなったのだろう。ある女医さんの話を聞きつつ、思いました。

著書にはこんなことも書いてありました。「誕生の苦しみに比べると死ぬなんてよほど楽なはず。出産のときの、あの痛さ。暗くて狭い山道をくぐり抜けるのに10時間もかかる。どうりでシワシワの顔で生まれるはずです。ところが死のプロセスが始まるのは40代からです。それから少しずつ免疫力が衰え、癌になったりいろんな病気になって弱るので時間がかかる。死ぬまでの苦痛は生まれるときよりうんと軽減されている」んですって。

「死んでいくというのは、生まれる前にいた場所にどんどん近づいていく」ともいえるらしい。私たちの身体の細胞には最初から持ち時間がプログラムされていて、いつかはチーンとオシマイのゴングが鳴り、土に戻るというわけです。そう思うと自然に逆らうのは大人気なくなりませんか。

病院は病人の収容所ではなく、「癒しの場」であるべきで、「医療サービス付きのホテル」と考えることだと指摘しています。入院しても自由に外出して映画を観たりおいしいものを食べたりすること。のどが乾いたら病院の人は患者さんに「コーヒーにしますか? ジュースですか?」と尋ねてもいいのではないかと。ちよっと過激ですが、要は自分を持ち続けようということでしようね。

ある医師がスウェーデンで80歳~100歳の方に長生きのコツを尋ねたところ、「きれいでいること」「文化に触れること」「たくさん笑うこと」と答えたそう。

死ぬまでの生き方を自分で選択すること、それには何が自分にとって大切なのか、整理しておくことが大切です。

彼女の著書にはこんな文章もありました。「作家の笹沢佐保さんは『人生は死ぬまでのひまつぶし』と言っておられる。けだし名言なのである」